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第25回日本基礎理学療法学会学術大会で発表

第25回日本基礎理学療法学会学術大会で発表しました。2020.12.12-13 @仙台市(on line開催)

 

石川葵、田中麻衣、杉山寛恵、池口良輔、高井治美、鳥井蓉子、國富芳博、秋枝静香、谷間桃子、青山朋樹: 神経様3次元組織体の生死判定技術の検討

石田かのん、谷間桃子、石川葵、高石亮太、高桑徹也、青山朋樹: ラット膝関節の発生と 半月大腿靭帯の形態形成

タイブレーク方式がプレイに与える影響

タイブレーク方式がプレーヤーに与える影響はいろいろあるのですが、下記のような考えがありました。(各レポートから適宜抜粋)今後の、皆さんのテニスにお役立てください。

A)ルール上の違いから発生するもの

1) ゲーム奪取に必要なポイント数の差 (7点vs 4点)
  • 1ゲームのポイント数が多いため、通常と比べて1ゲームにかかる時間が長く、集中力を保ち続けることが難しい。
  • 通常時以上に長い集中力の維持
  • 戦況を客観的に判断する必要性
  • ゲーム獲得に必要な点数の差によって相対的に1ポイントの比重が異なるため、(通常のゲームは)アンフォーストエラーが大きくに影響する。
2) サーブ順、交代
  • タイブレークの方が公平・対等な形式であるのに対し、通常の1ゲームはサーバーが有利な形式となる。
  • サーブ権が頻繁に交代するため、ゲーム内の戦略も細かく練る必要がある。
  • サーバーが圧倒的に有利なスポーツであるが、サーブの交代により試合の流れを読むことが難しくなる。
  • サーブ権の交代により接戦になりやすい。
  • 自分はどのようにサーブすべきか、相手は自分にどのようにサーブを仕掛けてくるのかを考えていく必要がある。
  • 試合時、サーブやレシーブの調子が良かったり、逆に悪かったりすることが多少なりともあるが、サーブ権が入れ替わることで、その点で不利になることが防がれ、プレーヤーも落ち着いて試合を行えるようになる。
  • サーブが始まるサイドが変わるというのはかなり やっかいで、サーブに関してルーティンを持っているような選手はかなり感覚 が狂ってしまう。
  • 2の倍数のポイントが終わる時には両者がどちらもサーブをしているため、ポイントが交互にとられる可能性が高く、カウントが拮抗することが多いため、プレーヤーは余裕を持つことができない
  • 双方がサーバーとなる機会が平等に与えられ、ゲーム取得ポイントが大きいために、多くの場合で拮抗したゲーム内容であり、一方的な状況からの逆転も大いに可能である。
3) チェンジコート(休憩なし)
  • 太陽のまぶしさや風向き、コート状況などに起因する不公平性が多少解消
  • しっかりとした休憩がとれず持久力が試される。
  • サーブ権や環境による有利不利の差が生じにくいが、変わるたびにそれぞれの環境に柔軟に合わせることが大切になる。
  • サーブ交代、チェンジコートがめまぐるしいため、1ポイントごとに一気一憂してしまいがちである。選手の精神面が重要であり、途中で緊張の糸が切れてしまうと流れが一気に相手に傾むいてしまう。
4) ポイントの数え方の違い(数字の数え上げ)
  • 瞬時に点差の広がりを認識することができるため、負けている場合は焦り、有利な点差で勝っている時は自信を持ちやすい。

B) タイブレークがセットの最後のゲームで決着をつける際に採用する方式であることによる事情からの考察

  • タイブレークのみでセットの勝者が決まってしまうので、1つのミスが試合の流れを大きく変えることになり、1点が通常時よりも大切になり、通常よりプレッシャーが高まる。
  • 6-6実力が拮抗している、競った中でのゲームであり細かなミスが勝敗を決する等のプレッシャーがかかる。
  • 点数を落とせないプレッシャーから、守備的な戦術になるプレイヤーが多く、通常の1ゲームよりもラリーが長く続くことが多い。長く続いたラリーから、エースやドロップ、またその他のナイスショットを決められると、決められた側は通常の1点よりも精神に堪える。これらの状況から、タイブレーク時は選手も観客も緊張感が高まり、より試合を面白くさせる仕組みになっている。
  • ゲームが長く続いているためプレーヤーたちの疲労が蓄積し始めている。そんな中で必ずゲームのセットを取らなければならないため彼ら・彼女らの緊張感も高まるだろう。
  • 相手に 2 ポイント差を つけるまでゲームが終わらないことから試合が⻑引く場合もあり、肉体的にも精神的にも 疲労が蓄積しやすいと言える。
  • 短期決戦を狙いとしているため、1ポイント1ポイントの重みが通常のゲームより大きくなる。流れが傾いた方が勝ちやすいため、選手にとっては緊張感が強くなると考えられる。
  • 1 プレイで試合の流れが変わることもあるので高度な集中力が求められる。独特な緊張感があり選手が感じるプレッシャーは大きい。
  • 試合展開が通常のゲームより激しく見ごたえのあるものになる。
  • タイブレークによって試合時間が極端に延長されず短縮されることでプレーヤーの集中力を高めることができ、選手の体力消耗も最小限にとどめることもできる。選手の集中力や考える力が問われる。
  • ロンドンオリンピックの三位決 定戦で、錦織選手がファイナルセットのタイブレークで、マッチポイントを握られてから 驚異の忍耐力で逆転し試合に勝利したのが記憶に新しい。錦織選手は、タイブレーク時の 勝率がとても高いことで有名である。
  • 疲労が溜まる中でも的確な判断力を維持することができるようなメンタル管理能力を 身につけ、強気に責めることがタイブレークで優位に立つために重要であると考える。