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より高解像度の立体情報取得を-PF共同利用実験-

私たちはMR顕微鏡を用いて得られた3次元情報を解析し成果を報告して来ました。そのMR顕微鏡の解像度は最高で35μm/pixel程度で、MRIの技術による撮像の最先端といえます。しかしながら、胚子期の初期や、個々の胚子の器官レベルの異常の有無等の検討には、さらに高解像度な撮影法が必要になります。 そこで、われわれは、共同研究者の山田博士、米山博士らが開発をすすめ成果をあげている干渉計を利用した位相コントラストX線撮像法を用いて、ヒト胚子の撮像をより積極的に進めていくことにしました。同法は、従来の吸収コントラスト撮像法に比べて感度が約1,000倍高く、軽元素からなる試料を高密度かつ高空間分解能で三次元観察できるため、生物や医学試料、及び各種有機 材料の定量解析などへの応用が期待でき、実際、9μm/pixelという、非破壊的三次元イメージング法の分野では 世界最高レベルの解像度を達成しているそうです。本手法を適応することで1)詳細な形態診断が可能になることにより、これまで解明されていなかった胚子期の先天異常の再評価を行うことができる、2)現在知られる先天異常発生の病理を知る手がかりとなる他、新たな疾患の発見の可能性がある。 3)これまで、ほとんどが原因不明とされてきた妊娠初期流産についての原因の一端が示せる可能性がある、等多くの成果が期待出来ます。

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