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脳室の形成

脳室

脳室は、脳内で脳脊髄液を貯めておく場所のことで、側脳室と第3脳室および第4脳室に分けられます。

側脳室はさらに、前角、中心部、後角、下角の4つの部位に分けられます。

側脳室の大きさは、胎児スクリーニング検査でもみられている項目の一つで、脳室拡大の指標として用いられています。

また、側脳室は発生初期には単純な形をしていますが、大脳半球が発達し、頭葉が成長する妊娠中期に、特徴的な成人の形態に近づいていくことから、妊娠中期の側脳室の形態形成は、側脳室が正常に発達する上で重要な時期だと考えられます。

妊娠中期の側脳室の体積は、前半から半ばにかけて増加していき、ピークを迎え、後半は減少していくということが分かっています。

側面像での形態変化です。

胎児体重200gを超えたあたりから、側脳室全体として後方への拡大が見られ始め、同時期に下角の前方および下方拡大がみられました。

400gを超えたあたりで、前角が成人の形に近づきます。

また、全体を通して、後角の後方への拡大と、中心部が扁平化する様子が見られました。

次に、正面像での形態形成過程についてです。

200gを超えたあたりで、下角の下方拡大が見られ始めました。

また、同時期に前角の幅も狭まり、400gを超えたあたりからは、2次元MR画像を見て頂くと分かりやすいと思うのですが、緑色で囲った側脳室の前角と中心部の部分が、大脳実質の増大に伴い、扁平化されている様子が見られました。

また妊娠中期全体を通して、下角が正中線の方へ伸びる様子と側方へ拡大していくのが観察されました。